人材採用・育成がうまくいっていない
なぜDX化により人材採用・育成が改善できるのか、中小建設業のDX専門会社のアドバイスをまとめました。
建設業界の全体の問題ですが、求人を出しても若い人材、特に職人志望が集まらない状況が続いています。せっかく採用しても、仕事がきついといった理由から、すぐに辞めてしまうことも多く。職人の高齢化が進んでいる中で、技術や知識の継承ができていないため、将来が不安です。
なぜ問題が起きる？その原因を考える
人手不足が続いていて、なかなか思うように人材を確保できず、採用したとしても、すぐに辞めてしまい長続きしません。熟練職人は技術継承もできないまま退職するケースがあり問題となっています。
需要があるのに人材確保が難しい
建設業でも長年人手不足が続き、需要があっても人が集まらず採用が困難な状況が続いています。バブル崩壊で建設の需要が減った時に人員を削減し、景気が戻っても離れた人材が戻ってこず人手が足りない状態が今日まで影響しています。
仕事がハードなことや根強い年功序列の風潮など建設業のイメージが悪いことも人材採用がうまくいかない理由のようです。
実際の労働環境の悪さで若者が長続きしない
やっと採用したとしても「仕事がきつい」「休みがない」「賃金と労働が見合わない」といった理由ですぐに辞めてしまうことが多くあります。建設業の現場作業が重労働で「きつい・危険・汚い」という3Kのイメージが根強いようです。実際に残業時間が多く、週休2日ではない、賃金に不満があることで辞めてしまう若者が増えています。
職人が高齢化し、技術継承ができていない
建設業では在職者の高齢化も問題となっています。専門的な技術や知識は熟練職人の中にあり、昔から実際の作業を通して伝えるなど独自の慣習が残っているため、現在の人手不足の環境では技術の継承がうまくされていません。人手不足の状態で育成にまで手が回っていないのが現状です。
なぜDX化により、人材採用・育成問題は改善できる？
プロフェッショナル
小松延顕氏からのアドバイス
育成・採用の向上が図れる
建設業界では長年に渡り人材不足、特に若手と呼ばれる年代の不足が問題になっています。求人を出しても人が集まらない、せっかく採用できてもすぐに辞めてしまう、そしてスキルを持った職人たちが後継者もないまま高齢化により引退している状況です。建設業の職人たちは煩雑な作業や自分で判断すべき項目が多く、高いレベルの知識・技術が要求されます。人材育成のための時間が十分にとれるような、余裕のある環境づくりが急務となります。
そのためにはいわゆる「働き方改革」をいかに推進していくかが重要です。職人がそのスキルを発揮できる仕事にのみ集中できる環境をつくるには、工事写真や報告書制作、帳票に時間がかからず、勤怠管理もスマホ等で簡単にできるようなDX化が必要不可欠です。それにより求人広告にも就業環境のよさをアピールできるというメリットもあります。人材が採用しやすくなり、育成にかかる時間が省力されることは、それだけ対応できる現場も増えるため、売り上げに直結する重要なものだと意識し、取り組んでいきましょう。
建設業界では長年に渡り人材不足、特に若手と呼ばれる年代の不足が問題になっています。求人を出しても人が集まらない、せっかく採用できてもすぐに辞めてしまう、そしてスキルを持った職人たちが後継者もないまま高齢化により引退している状況です。建設業の職人たちは煩雑な作業や自分で判断すべき項目が多く、高いレベルの知識・技術が要求されます。人材育成のための時間が十分にとれるような、余裕のある環境づくりが急務となります。
そのためにはいわゆる「働き方改革」をいかに推進していくかが重要です。職人がそのスキルを発揮できる仕事にのみ集中できる環境をつくるには、工事写真や報告書制作、帳票に時間がかからず、勤怠管理もスマホ等で簡単にできるようなDX化が必要不可欠です。それにより求人広告にも就業環境のよさをアピールできるというメリットもあります。人材が採用しやすくなり、育成にかかる時間が省力されることは、それだけ対応できる現場も増えるため、売り上げに直結する重要なものだと意識し、取り組んでいきましょう。
採用した人材がすぐに辞めてしまわないように労働環境を整えなければなりません。長時間労働や残業、休日出勤がない職場を目指し、快適に働ける環境づくりをすることが重要です。
危険回避やハードワークから従業員の負担を減らすために現場監視カメラシステムの導入、オンラインでの打ち合わせ、図面や書類の電子化などが進められています。機械に搭載したAIが映像を自動判定して現場チェックや事故防止などに役立てられています。
建設業は専門的な技術や熟練の技などが求められますが、独特の慣習が残っていることや職人の高齢化により熟練の技術や技、知識の継承がうまく進んでいません。現場で実際の作業を熟練職人から若者へ引き継ぐのはコミュニケーションに問題が生じるなど、なかなか難しいものです。
技術や技をデータとして蓄積し、ある程度マニュアル化することで技術の継承問題が解決できる可能性があります。熟練技術を体系立てて整理でき、属人化を防ぐメリットがあります。
多くの人材を確保したいと採用のターゲットを広げても戦力にならなければ意味がありません。一定知識を備えた建設学部出身の若年層、もしくは資格と経験を持つ40～50代など、今の会社に必要な人材に対象を絞ることが大切です。
コロナ禍で従来のリアルな会社説明会や面接が難しい状況ということもあり、オンラインによる採用活動が盛んです。オンラインであれば、わざわざ時間とお金をかけて会社に行く必要がないので、これまでより広い範囲からの応募が期待できるでしょう。
DX化により、職人がすべきことに集中できる環境づくりを進めることができました。おかげで新人の指導に時間を割くことができています。また、広告媒体にもDX化を推進して残業を減らす動きをしていることをアピールしたところ、以前よりも若い人からの応募が多くなるという副次的な効果もありました。
